Trauma外傷

外傷とは?

テキスト

 
外傷とは俗に言うけがのことです。厳密には機械的、物理的、化学的な力が加わることによって、体の組織や臓器に生じる損傷を指します。その種類は多岐にわたり、例えば形成外科では切り傷や刺し傷などを、整形外科では打撲、捻挫、骨折などを外傷として取り扱います。
 

外傷の原因と症状

 
前述の通り、外傷の症状には非常に多くの種類がありますが、主に形成外科に関わるものをご紹介します。
 

切創(せっそう、切り傷)

 
ガラス片、包丁やカッターナイフなど鋭利なものが原因でできるのが切り傷です。手足や顔面に切創ができた場合、皮膚だけでなく神経や各種器官も損傷している可能性があるため、早期の適切な処置が必要になります。一般的に組織の損傷が軽度で済む場合が多いので、縫合など適切な処置ができれば、比較的早い期間で治癒します。
 

擦過傷(さっかしょう、擦り傷)

 
アスファルトや砂利の地面、コンクリートの塀などに皮膚が擦れてすりむけることで生じるのが擦過傷です。傷口に土や砂、ゴミなどが入り込み、治ったあとも皮膚の中に残る場合があるため注意が必要です(外傷性刺青と言います)。組織の損傷自体は軽度で済むため、短期間で治ります。
 

 裂挫創(れつざそう、皮膚が裂けてできる傷)

 
転倒や衝突などの鈍的外傷によってできるのが裂挫創です。ハサミで布を切った時の切り口が切創なら、裂挫創は布を左右から引っ張って裂いた時の切り口になっています。そのため程度によっては治癒に時間がかかることがあります。傷口が汚れている場合も多いため、感染症の可能性も高く、初期の適切な治療が大切です。
 

刺創(しそう、刺し傷)

 
包丁やカッターナイフなどの刃物、釘などの先端が尖っている器具が突き刺さることで生じるのが刺創です。傷口自体は小さくても、比較的深くまで損傷が広がっている点が特徴です。傷の中で原因となった器具などが折れて残っている場合は、それを取り出さなければ外傷性刺青になって残る可能性があります。また傷口が深い場合は血管や神経、臓器など重要な組織に損傷がある可能性があるため、危険性が高いともに治癒にも時間がかかります。
 

咬傷(こうしょう、咬み傷)

 
動物に噛まれることが原因でできるのが咬傷です。蛇などのように歯に毒を持つ動物だけでなく、犬や猫の歯には感染症の原因となるウイルスなどのほか、雑菌が数多く存在しています。咬まれることでそれらが傷口の奥まで押し込まれ、感染のきっかけになる場合があります。そのため早期の適切な処置が重要です。
 

外傷の診断・治療方法

 

外傷の診断

 
外傷の診断は、患部を中心とした診察と検査によって行います。1箇所の外傷であればどのような状況で、何によって生じたものかがわかりやすいのですが、複数ヶ所にわたる場合は患者様本人が把握していない外傷がある場合もあるため、全身の確認も不可欠です。
交通事故や転落等、命にかかわる可能性のある外傷の場合は、できるかぎり当時の状況を把握するとともに、一見してわからない損傷も想定したうえで全身を確認することが大切です。
外傷のほか、血管、神経、骨、内臓などの損傷も考えられる場合は、血液検査や超音波、X線、CTを使用した検査を行う場合もあります。
 

外傷の治療方法

 

切創の治療方法

 
切創は組織の損傷が少なくて済む場合が多いため、早期の段階での縫合などで、傷跡も残らず、きれいに治すことができます。また、軟膏やテープなどを使うことで、より傷跡が残りにくくすることも可能です。
 

擦過傷の治療方法

 
擦過傷の治療では、外傷性刺青として残らないように傷口をしっかりと洗浄し、まずは土や砂、ゴミなどを取り除くことが大切です。そうすれば、擦過傷の傷口は浅いので、大抵の場合はきれいに治癒します。仮に外傷性刺青として残ってしまった場合も、レーザーを使った治療を保険診療の範囲内で受けることができます。
 

裂挫創の治療方法

 
裂挫創は傷口が汚れている場合も多いため、感染を防ぐための洗浄や抗生物質の投与が必要になります。また傷口が複雑になりやすいため、場合によっては損傷した皮膚などを一部切除したうえで、縫合や植皮(皮膚移植)によって治療をすることもあります。
 

刺創の治療方法

 
刺創は傷の中で器具等が折れている場合は、それらの摘出が必要です。傷口が深く、血管や神経、臓器等にも損傷がある場合は、止血やそれらの修復も行います。
 

咬傷の治療方法

 
咬傷では、何よりもまず感染対策が不可欠です。洗浄、抗菌薬の投与に加え、原因菌によって手足や口のしびれのほか、命にも関わる破傷風を予防する注射などを行います。場合によっては傷を切り開いてから、こうした感染対策を施すこともあります。
縫合してしまうと体内で膿が溜まる可能性があるため、縫い合わせずに治癒を待つ方法が一般的です。
 

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