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帯状疱疹とは?
体の左右いずれかの皮膚に、小さな水ぶくれ(疱疹)が帯状に現れる疾患です。体内に潜んでいる水ぼうそうの原因となる水痘(すいとう)・帯状疱疹ウイルスによって引き起こされます。帯状疱疹として周囲に感染することはありませんが、水ぼうそうを経験していない乳幼児などに水ぼうそうとして感染する可能性はあります。
帯状疱疹の症状
帯状疱疹は、一般的に体の左右いずれかの皮膚に発症します。この際、神経に沿って帯状に現れることから、帯状疱疹と呼ばれるようになりました。疱疹が出ている部分の痛みのほか、発熱、リンパ節の腫れを伴う場合もあります。
最も発症しやすいのが胸・背中、その次が腹部で、半数以上は上半身に発症します。60~70歳代に多く見られるものの、体の抵抗力が下がれば20代の若い方でも発症する可能性があります。
帯状疱疹の症状は、次の4段階で変化していきます。
水ぼうそうの発症
水痘・帯状疱疹ウイルスに初めて感染すると、水ぼうそうを発症します。
潜伏期
水ぼうそうが治癒すると、水痘・帯状疱疹ウイルスは神経の中を通り、神経節(神経の集合体)に潜伏し、休眠状態に入ります。
帯状疱疹の発症
体の抵抗力が弱ると、水痘・帯状疱疹ウイルスは活動を再開し、帯状疱疹を引き起こします。潜伏していた神経節から、神経を通って皮膚に出るので、疱疹が神経に沿って帯状に現れるのです。
回復期
疱疹は2〜3週間ほどでかさぶたとなり、4~6週間程度で元に戻ります。一般的に生涯に一度しか発症せず、再発することは稀です。
帯状疱疹の原因
帯状疱疹の原因は、神経節に潜伏している水痘・帯状疱疹ウイルスであり、このウイルスの再活性化の引き金となる抵抗力の低下です。
水ぼうそうになったことがあるなら、神経節には水痘・帯状疱疹ウイルスが潜伏している可能性があります。そのため水ぼうそうの経験者は、誰でも帯状疱疹になる可能性があります。
帯状疱疹の診断・治療方法
帯状疱疹の診断
帯状疱疹は病状の観察により診断が可能です。ただし、単純ヘルペスウイルスや毛嚢炎などと混同するのを防ぐため、ウイルス検査を行う場合もあります。
帯状疱疹の治療方法
帯状疱疹の治療は、主に抗ウイルス薬の飲み薬を使って行います。また、痛み止めや化膿止めなどを使用することもあります。
治療を始めるタイミングは初期であるほど良く、放置するほど重症化の危険性が高まります。抵抗力が下がっていると、年齢に関わらず重症化するため、早期の治療が大切です。
帯状疱疹後神経痛にならないために
帯状疱疹が重症化すると、水ふくれが広範囲に広がり、黒ずんでくる場合があります。こうなると飲み薬ではなく、点滴の投与が必要です。
症状によっては、治癒したあとも帯状疱疹後神経痛が残る場合があります。高齢者ほどかかりやすく、焼けるような痛み、ズキズキとした痛みが3ヶ月以上続きます。
このような事態にならないためにも、帯状疱疹は早期に治療を行う必要があるのです。