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アレルギーとは?
アレルギーとは、私たちの体を細菌・ウイルス・寄生虫などから守るために備わっている免疫機能が異常をきたし、皮膚や消化器、粘膜や呼吸器に何らかの症状が起きている状態を言います。アレルギーの原因となる物質をアレルゲンと呼びます。
アレルギーの症状
アレルギーの症状には、くしゃみ、鼻水、目のかゆみ、発疹、じんましん。呼吸困難、胸痛、腹痛、下痢、嘔吐などがあります。症状の程度や発症の原因、症状の出方は人によって異なります。
皮膚に現れる症状
かゆみやむくみのほか、次のような症状が現れます。皮膚に症状が現れる場合は、皮膚科を受診してください。
湿疹
赤みや水ぶくれ、膿疱やただれなどが現れます。
じんましん
皮膚が赤く盛り上がります。
掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)
手のひら(掌)、足の裏(蹠)に黄色い膿を持つ小さな水ぶくれ(膿疱)ができます。
消化器に現れる症状
食物アレルギー、薬物アレルギーによる口の周りのかゆみ、喉の痛み、吐き気、下痢、腹痛、呼吸困難、ショック症状などがある。
粘膜に現れる症状
口の中、喉、目などに違和感や腫れといった症状が現れます。このような症状が現れる場合は、耳鼻咽喉科もしくは眼科を受診してください。
呼吸器に現れる症状
長引く咳や、息苦しさや呼吸困難などの症状が現れます。このような症状が見られる場合は、呼吸器内科を受診してください。
アレルギーの原因
アレルゲンとなる物質は、日常の中にありふれたものが大半です。
各種花粉
アレルゲンとなる花粉は、スギ、ブタクサをはじめ、ヒノキやイネ科など60種類以上あるとされています。
真菌類(カビ)
浴室や洗面所、台所や押し入れ、畳などに発生するカビのほか、エアコン・除湿に発生するカビもアレルゲンとなります。
動物の表皮など
イヌ、ネコのフケや垢のほか、インコの羽毛やふん、ハムスターの表皮などもアレルゲンとなります。
昆虫・寄生虫
ハチ、ガ、ゴキブリなどの昆虫、サバやイワシなどに寄生するアニキサスなどの寄生虫もアレルゲンとなります。
食品
アレルゲンとなる食品は非常に多く、卵や牛乳、ナッツ類や小麦・米などの穀類、キウイやグレープフルーツなどの果物、ホタテやマグロなどの魚介類などがあります。
ハウスダスト・ダニ
ハウスダスト(1mm以下のホコリ)や、各種ダニもアレルゲンとなります。
職業性アレルゲン
特定の職業についている方が接触することの多いアレルゲンで、ラテックス(天然ゴム)やホルマリン、無水フタル酸などが挙げられます。
アレルギーの診断・治療方法
アレルギーの診断
アレルギーの診断では、数多くあるアレルゲンの中から何が症状の原因になっているのかを可能な限り絞り込んでいきます。そのために以下のような検査を行います。
血液検査
アレルギーは体内で作られるIgE抗体という物質がきっかけで発症します。血液検査をすることで、アレルゲンに応じたIgE抗体が血液中にあるかどうかを調べることができます。簡単で、かつ測定可能なアレルゲンも200種類以上ありますが、症状がなくてもIgE抗体が検出されてしまうことがあります。
プリックテスト
アレルゲンエキスを皮膚に落とし、そこに専用の針で小さな傷をつけ、アレルギー反応が出るかどうかを調べる検査です。アレルギーがない場合は何も起きませんが、ある場合はじんましんが現れます。
パッチテスト
主に金属アレルギーの有無を調べるための検査です。皮膚に検査用のパッチを貼り付け、48時間放置します。その後、パッチの部分にアレルギー反応が出ているかどうかを確認し、結果を判断します。
アレルギーの治療方法
アレルギーの治療方法は、主に対症療法となります。具体的には、一般的なアレルギー反応に対してはステロイドの塗り薬や抗ヒスタミン薬の飲み薬、気管支拡張(吸入)薬などを使用して抑制します。アナフィラキシーショックを起こしている場合は、アドレナリン自己注射薬を使用して症状を緩和させたのち、速やかに医療機関を受診します。
また、アレルギー反応はアレルゲンと接触する限り続きます。そのため検査によって絞り込んだアレルゲンと思われる物質を、私生活や職場から取り除くことも必要です。
アナフィラキシーショックについて
アレルゲンが体内に入ってから、短時間で起きる場合があるアレルギー反応をアナフィラキシーショックと言います。
皮膚であればじんましん、消化器であれば嘔吐の繰り返しや我慢できないほどの腹痛、呼吸器であれば呼吸困難や吠えるような咳、全身においては唇・爪が青白くなったり、尿や便を漏らしたり、意識が混濁したりといった症状が現れます。
非常に危険な状態であるため、速やかに救急要請をする必要があります。